最近、macOS向けの動画編集アプリ「AppPreview CutterApp」をApp Store Connectに提出しました。
実はその前に、英語ローカライズ用のアプリ名として「AppPreview Cutter」という、もう少し短い名前を考えていました。
ところが、この名前だけアメリカでは通りませんでした。
「AppPreview Cutter」は英語として、ちゃんとアプリの内容が伝わる名前なのではないかと思っていたので、なぜ使えないのか気になり調べてみることにしました。
ユーザー:
私は先日「AppPreview CutterApp」という動画編集アプリをApp Store Connectに提出しました。
実はその前にローカライズで「AppPreview CutterApp」は長いなと思い、「AppPreview Cutter」と短くしようとしましたが、アメリカで通りませんでした。
「AppPreview Cutter」はどういうアプリなのかわかりますか?
AIアシスタント:
はい、かなり意味を推測できます。
「AppPreview Cutter」は、
App PreviewをCutするためのアプリ
という読み方ができます。
つまり、
App Storeに掲載するApp Preview動画をカットするツール
という印象です。
「App Preview」というApple独自の用語と「Cutter」を組み合わせているので、Apple開発者向けの文脈なら用途もかなり想像しやすい名前です。
ただ、名前だけでは「App Preview専用の動画編集アプリなのか」「単純に動画の一部を切り出すアプリなのか」までは完全には分かりません。
そして調べてみると、重要なことが分かりました。
米国App Storeには、現在**まったく同じ「AppPreview Cutter」**というmacOSアプリが存在します。
しかも単に名前が同じというだけではなく、用途もかなり近いアプリでした。
米国App Storeに存在する「AppPreview Cutter」
公開情報によると、「AppPreview Cutter」はmacOS向けのアプリで、App Store用のApp Preview動画を作成・編集するためのツールです。
主な機能として、
- MOV / MP4の読み込み
- App Preview向け動画のトリミング
- フレーム単位の編集
- 解像度変更
- フレームレート変換
- 音声処理
- H.264 + AACのMP4出力
- App Store Preview向けの各種チェック
などが確認できます。
特に、
Frame-accurate trimming
9:16 / 16:9 / 6.7-inch App Store ratios
On-device rendering
などを特徴としているようです。
つまり、まさに
App Store用App Preview動画を編集するmacOSアプリ
というジャンルでした。
自分のアプリとの違い
自分の「AppPreview CutterApp」は、
- MOV / MP4を読み込む
- 2つのシークバーで開始位置・終了位置を指定
- 選択した範囲を削除
- 削除位置を前後2つのプレビューで確認
- フレーム単位で微調整
- 編集した動画を書き出す
という構成です。
そのため、
「App Store用のApp Preview動画を編集する」
という大きなジャンルは重なっています。
一方で、編集方法やUI、アプリの中心となる機能は同一ではありません。
相手のアプリは、
App Previewを作成・変換・要件チェックする総合ユーティリティ
という性格が強いのに対して、自分のアプリは、
動画の不要な部分をピンポイントで削除する編集ツール
という性格が強いです。
特に、
「選択した範囲を削除する」
「2つのプレビューで位置を確認する」
「フレーム単位で調整する」
という部分は、自分のアプリの特徴です。
もう一つのアプリ名「Table Memo」も調べてみた
実は以前、別のアプリでも同じようなことがありました。
日本語では「Table Memo」という名前にして、英語ローカライズでもそのまま「Table Memo」にしようとしたところ、アメリカだけ通りませんでした。
「Memo」は日本でもよく使う言葉なので、
「Memoという英単語はアメリカでは一般的ではないのかな?」
と少し疑問に思いました。
そこで、こちらも調査してみました。
米国App Storeには「Table Memo」が存在していた
調べてみると、米国App Storeにはすでに**「Table Memo」**という名前のアプリが存在していました。
このアプリは、
表形式でメモを管理するアプリ
で、行・列の追加や削除、コピー、並べ替え、CSV出力などの機能があります。
初版は2014年で、2025年にも更新されています。
つまり、
Table + Memo
という非常に分かりやすい名前が、かなり以前から存在していたわけです。
「Memo」は英語ではないのか?
ここも調べてみました。
結論として、Memoは普通の英単語です。
英語の「memo」は「memorandum」の短縮形です。
そのため、
“Did you get my memo?”
のように、普通の英語として使われます。
日本語の「メモ」と比べると、英語のmemoには「社内文書・連絡文」のようなニュアンスが強くなる場合もありますが、アプリ名としてMemoを使うこと自体はまったく不自然ではありません。
つまり、「Table Memo」がアメリカで通らなかった理由は、
「Memo」という英単語がアメリカでは通じないから
ではなく、
すでに同じ名前のアプリが存在していたから
と考えるのが自然でした。
2つのケースを並べてみると
今回調べた2件は、とても似たパターンでした。
| 自分が考えた名前 | 米国App Storeの既存アプリ |
|---|---|
| AppPreview Cutter | AppPreview Cutter |
| Table Memo | Table Memo |
どちらも、
「日本語で考えたときには、分かりやすくて良い名前」
と思っていた名前が、米国App Storeではすでに存在していました。
そこで、
- AppPreview Cutter → AppPreview CutterApp
- Table Memo → Secure Table Memo
のように、既存アプリと区別できる名前へ変更しました。
今回分かったこと
これまでは、
「アプリ名から内容が推測できるような、分かりやすい名前にする」
「日本で同じ名前のアプリがなければ大丈夫だろう」
と考えていました。
これは一見すると合理的です。
ところが英語名の場合、
分かりやすい英単語 + アプリの機能
という命名をすると、世界中の開発者が似たような発想をすることになります。
今回の
AppPreview Cutter
Table Memo
は、まさにそのパターンでした。
しかも「Table Memo」は2014年から存在しており、現在も更新されています。
つまり単なる放置アプリではなく、長期間存在している名前だったわけです。
今後の対策
今回の経験から、今後はアプリ名を決める際に、
日本語で被っていないか
だけではなく、
英語名にした場合、米国App Storeに同名・類似名が存在しないか
を確認してから決めることにしました。
特に、
「機能をそのまま英単語にした名前」
は、分かりやすい反面、既存アプリと被りやすい可能性があります。
今回の2件は、
日本では気付かない
↓
英語ローカライズする
↓
米国App Storeで同名アプリが見つかる
という、海外向けローカライズならではの落とし穴でした。
アプリ開発の競争が激しくなっていることも実感しましたが、同時に、
「考えやすい名前ほど、他の開発者も考えやすい」
という、シンプルだけれど重要なことを学んだ出来事でした。
と、いうことで今後(ボドレコ以降)のアプリ名は文章のような名前にすることにしました。
・・・「AppPreview CutterApp」をリネームしてSS撮り直して再提出するだけで半日掛かったlol